大学生といえば長い休みがありますよね。その長期休みや、ある程度時間に融通が効く大学生のうちに留学を検討する人も多いのではないでしょうか?
一方で「大学生のうちに留学するべきか迷っている」「どうやって留学を始めればいいかわからない」そんな悩みを抱える方も多いと思います。
今回はそんな人に向けて大学生が留学するメリットやデメリット、時期やかかる費用について紹介します。
大学生が留学する8つのメリット
大学生のうちに留学をする8つのメリットについてご紹介します。
1. 語学力を向上させることができる
日本にいる間に語学力を向上させることももちろん可能だとは思いますが、留学に行くことにより語学力を向上させるスピードも内容もより実践的なものになります。
日本では英語を使える環境が限られていますが、海外に行ってしまえば英語でなければ通じないことがほとんどです。英語を使わなければいけない環境に行くことで緊張感を持って英語を学びますし、実際に使える英語を身に付けることができます。
2. 多様な価値観や文化を知ることができる
留学先では、外国なのでもちろん日本とは違う環境で過ごすことになります。また留学する学校では日本人だけでなく他の国の生徒とも共に過ごします。価値観も生活環境も全く違う人たちと関わることになるのです。日本人とは違う考え方、文化などを身をもって知ることができます。
旅行などの短い期間で気が付く文化の違いとは別に、その国にしばらくの間住むことにより感じる事のできる文化にも出会えます。
3. 就活の強み・アピールポイントになる
企業の採用担当者が留学経験者に期待するのは、単なる語学力ではありません。
留学を通じて培った異文化対応力、困難を乗り越えた体験、グローバルな視点での課題解決能力などは、具体的なエピソードとして面接で語ることができます。特にグローバル展開する企業では、即戦力として高く評価されるでしょう。
4. 主体性と問題解決力が鍛えられる
突然の部屋のトラブルや予期せぬビザの問題、病気やケガの対応など、留学生活では様々な課題に出くわすことがあります。日本語が通じない環境で、これらの問題を自力で解決していかなければなりません。
最初は戸惑うことばかりですが、次第に「自分で考え、行動する力」が自然と身についていきます。
5. 国際的な人脈を作れる
留学では、世界中から集まる学生や現地の人々と深いコミュニケーションを取る機会が豊富にあります。そのため、単なる表面的な国際交流を超えた、本物の人脈を築くことができるのです。
将来的にビジネスパートナーとして協力したり、各国の最新情報を共有したりすることができるかもしれません。実際に、留学時代の人脈を活かして起業したり、国際的なプロジェクトを立ち上げた人も多くいます。
6. 好きな専門分野を選んで学べる
留学先の大学では、最先端の研究設備や、世界的な研究者との出会いが待っています。例えば、環境技術を学ぶならドイツ、IT・起業を学ぶならアメリカというように、各国の強みを活かした専門教育を受けることができます。
また、日本では珍しい分野や、独自の教育アプローチに触れることで、専門知識の幅が大きく広がります。
7. 社会人より時間の余裕がある
大学生活は、人生で最も自由に使える時間が多い時期です。長期休暇を利用した短期留学から、休学による1年間の本格的な留学まで、様々な選択肢があります。
社会人になると、仕事の責任や家庭の事情など、様々な制約が増えていきます。若く、時間に余裕のあるこの時期だからこそ、思い切った留学にチャレンジできるのです。
8. 将来の選択肢が広がる
留学をして語学力を身に付けることができれば就職先として海外という選択肢も増えます。日本国内の就職先であっても海外と関わる仕事でもいいかもしれません。国内だけの選択肢から海外も含めた就職活動も夢ではありません。
また、留学期間中に他の国の人との意見交換や積極的にコミュニケーションが取れたのであれば、それもまた就職には自信に繫がるのではないでしょうか。
最近では、企業が選考で重視するポイントの上位であるコミュニケーション能力。異国の地で、友人ができたりコミュニケーションを取ることができるようになれば、就職活動での大きな強みとなります。
大学生が留学する5つのデメリット・注意点
大学生のうちに留学をすることはメリットが多いですが、デメリットもあります。5つのデメリットについて説明します。
1. 卒業が遅れる可能性がある
短期留学の場合であれば休み期間中に行けたり、認定留学の場合は留学先で単位を取ることができるので卒業が遅れる心配はあまりないです。
しかし、長期留学を選択した場合は、半年や一年という期間休学する必要があるので、場合によっては卒業が遅れる可能性があります。
2. 就活に出遅れる可能性がある
留学中は日本の就活情報から遠ざかりがちです。特に3年次後半から4年次前半にかけての留学は、インターンシップや業界研究、企業説明会などの重要な就活イベントと時期が重なります。
オンラインで情報収集は可能ですが、時差の問題や現地での学業との両立が難しく、帰国後に慌ただしく就活を始めることになりかねません。また、周りの就活生が既に内定を得ている中での活動は、精神的なプレッシャーも大きくなります。
3. 留学しただけで就活に有利になるとは限らない
大学での交換留学があったり、大学側がフォローをして短期留学に行ける機会などがあるので、最近では短期留学に行っている人が珍しくありません。そのため、留学に行ったということだけでは他の人との差別化ができません。
行った留学先で何をしたのか、何を得てきたのかということが大事になってきます。留学前にしっかり考えて就活に有利になる留学を目指しましょう。
4. 費用がかかる
留学には、ある程度の費用がかかります。航空券や留学先での授業料、衣食住の生活費がかかってきます。一番費用を抑えられるフィリピン留学でも半年間で学費と寮費だけでも90万円ほどはかかります。
5. 語学力が思うように伸びないことがある
意外かもしれませんが、海外に行けば自動的に語学力が向上するわけではありません。日本人留学生が多い語学学校では、休み時間や放課後に日本語で会話してしまいがちです。
また、現地の学生との交流も、表面的な会話で終わってしまうことが多く、深い議論や本音での対話までには至らないケースも。さらに、授業についていけない焦りから自信を失い、積極的なコミュニケーションを避けてしまう悪循環に陥ることもあります。
大学生向けの留学スタイル・プログラム6選
留学といっても、どこまでの英語力を身に付けたいか、何を目的に留学に行くのかも様々です。様々な理由がある中で、大学生向けの留学スタイルを6つご紹介します。
1. 語学留学(短期・長期)
大学在学中のうちにできる語学留学には、短期留学と長期留学があります。一番気軽に挑戦できるのが短期留学です。
短期留学では、異文化交流・コミュニケーション、語学力を高めるコースのほか、海外でのアクティビティ体験ができるプランなどがあります。短期留学は、1週間から1か月のものがあります。大学生の場合春休みは60日程度、夏休みは40日ほどあるため休みの期間中に留学することが可能です。まずは、お試しで短期留学を経験するのもいいかもしれません。
長期留学は、休学し本格的に語学向上などに向けて留学する方法です。英語を身につける期間としてちょうどいいと言われている6か月〜1年の期間を使って留学をするのが一般的です。社会人になってからではなかなか仕事を長期間休むことも難しいので、大学生のうちに行くことをおすすめします。長期留学では短期留学に比べると、英語にかかわる期間が長くなるため、語学力が向上しやすくなるでしょう。
2. ビジネス留学
ビジネス留学とは、ビジネスに関する授業を受けたり、実際にビジネスの現場で働いたりする留学プログラムです。これから社会人になるという大学生の中で他の学生との差別化をはかって就活を有利に進めたいという人に人気を集めています。
ビジネススクールで経営学を学ぶMBA留学から、専門学校で実践的なスキルを磨く専門留学や海外企業で仕事をするインターンなど、様々なタイプがあります。
3. 認定留学
短期的な留学ではなく、ある程度の期間を使ってしっかり留学したいと考える場合には、認定留学をする手段もあります。認定留学とは、海外の大学に留学してその取得単位を日本の大学の卒業単位として認定してもらえる留学のことです。留学をしていても単位が取れていて認定されれば4年で大学を卒業することができます。
ただし、留学先となる学校は在籍している大学と提携しているところや、姉妹校になるので自由に選ぶことはできません。
4. ワーキングホリデー
留学期間中に様々な経験をしたい、少しでも留学費用を抑えたいという方にはワーキングホリデーがおすすめです。ワーキングホリデーに必要なワーキングホリデービザは、18歳から取得可能です。ワーキングホリデービザを利用することで、協定を結ぶ国に長期間滞在することができるようになります。基本は1年ですが、セカンドビザを利用することにより国によって最長2年の滞在が可能になります。
働きながら留学をすることができるので、語学学校へ行った後にアルバイトをして滞在費を現地で稼ぎながら海外生活ができます。
5. インターンシップ留学
インターンシップ留学も大学生向けの留学スタイルになります。就職活動前に海外企業でインターンシップ制度を利用することは自信や能力の向上に繫がるでしょう。
日本のインターンシップ制度は1日から1週間などの短い期間で設定されることも少なくないですが、海外のインターンシップは多くの場合、長期的に行うプログラムがほとんどで3か月以上の期間であることが一般的です。
インターンシップに参加することで、一般英語だけでなくビジネス英語を学ぶこともできます。将来的に海外で働きたい方におすすめです。
また、英語だけでなく海外での働き方を身をもって学ぶことができます。インターンシップでは働いているので報酬が出ることもメリットです。実践的な場で英語を学びながら留学中の生活資金を作ることも可能です。
6. ボランティア
語学学校に通いつつボランティア活動に参加する留学スタイルです。環境保護や教育支援、地域開発など、様々な分野で国際貢献ができるのが特徴です。
プログラムは短期から長期まで様々で、NGOや国際機関と連携したプロジェクトに参加することで、実践的な経験を積むことができます。また、ボランティア活動は無償が基本ですが、宿泊施設や食事が提供される場合もあり、一般の留学より費用を抑えられる可能性があります。
大学生の留学におすすめのタイミング
大学生の留学におすすめのタイミングは学年や留学期間によって異なります。就職活動への影響を考慮するのであれば、留学時期は慎重に検討しましょう。以下で、学年別に大学生の留学におすすめのタイミングを紹介します。
1年生・2年生(1回生・2回生)
1、2年生は比較的時間に余裕があるため、長期休暇を利用した短期留学から1年間の本格的な留学まで、幅広い選択肢があります。この時期は、専門科目が本格化する前なので、思い切って休学して長期留学にチャレンジすることもできます。
また、早めに留学を経験することで、その後の大学生活をより充実したものにできるでしょう。
3年生(3回生)
将来の方向性が見え始める3年生は、長期留学や交換留学におすすめな時期です。特に就活を見据えた留学として、語学力の向上だけでなく、具体的な成果を得られるプログラムを選ぶことが重要です。
ただし、教育実習などの資格取得に関わる実習時期との調整が必要な場合があります。
4年生(4回生)
4年生での留学は、就職活動や卒業論文との両立を考慮する必要があります。内定を獲得した後の短期留学や、卒業を1年延期して本格的な留学を目指すなど、状況に応じて留学プランを検討しなければいけません。
大学生の留学でかかる費用
留学でかかる費用は、
- 生活費
- 授業料
- 渡航費
などがあります。
1ヶ月の短期留学の場合、例えばアメリカだと30〜50万円、カナダで20〜60万円ほどです。1年間の長期留学になると、アメリカで250〜500万円、カナダで180〜300万円ほどがかかります。
単位の取れる認定留学では、アメリカのとある学校では約330万円(9か月の学校費用と、最初の3か月間ホームステイをした場合)、カナダでは約400万円(1年間の授業料)がかかります。
大学生の留学費用を抑える方法
決して安くはない費用がかかる留学ですが、そんな留学を支援してくれる制度が日本にはあります。それは「トビタテ!留学JAPAN」という制度です。この制度は文部科学省が、意欲と能力のある全ての日本の若者が、海外留学に一歩踏み出せることを目的として開始したキャンペーンです。
留学を希望する若者にむけた留学奨学金制度ですので留学を検討される方はぜひ調べてみてください。
大学生の留学におすすめの国
大学生の留学におすすめの国としては、ずばりフィリピンのセブ留学です。その理由は、日本からも直行便で7時間くらいで行けてしまう距離にあるということと、授業は基本的にマンツーマンレッスンなので充実度が違います。
また、費用も1ヶ月間の滞在であれば約20万円(学費・寮費・渡航代)ほど、1年間で約160万円(学費・寮費・渡航代)ほどです。他の国と比べると大分費用が抑えられます。
まとめ
社会人になってからだと1ヶ月以上の休みは取りにくいため、休み期間が長い大学生の間に留学に行けることは大学生のメリットだと思います。
また、大学生という若い間に留学によって様々な経験ができることは自己成長にもつながりとても素晴らしいことです。留学になかなか思い切りが付かないという人も、費用的にも期間的にも他の国よりお手軽に行けるフィリピン留学でお試し留学するのもいいのではないでしょうか。