フィリピン・セブ島留学の治安は?よくあるトラブルとその対策を経験者が解説

近年人気を集めているフィリピン・セブ島留学ですが、治安について心配な方も多いのではないでしょうか?

実際のところ、フィリピンのセブ島に住んでみると、「想像していたほど治安は悪くない」というのが私の感想です。しかし日本に比べると治安はよくないので、留学中は常に注意が必要であるということは覚えておく必要があります。

この記事では、フィリピン・セブ島の治安やトラブル事例、対策などを解説していきます。これから留学を予定している方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

知っておきたいフィリピン・セブ島の治安事情

治安があまり良くないといわれているフィリピンのセブ島ですが、実際に住んでみた感想としては、心配するほどではありませんでした。ただし、日本に比べると治安は悪かったです。

夜は1人で出歩かない、危険なエリアは避けるなど、最低限のことに気を付けていれば大きな心配はありません。

以下は、セブ島とロンドンの犯罪率などを比較した表です。

引用:Numbeo

なんと、イギリスのロンドンよりも犯罪指数が低く、安全指数が高いという結果になっています。

つまり、治安の観点からは、ロンドンに留学するのと変わりません。このように考えると、セブ島に対するイメージが少し変わるのではないでしょうか。

フィリピン・セブ島以外の都市の治安は?

フィリピン・セブ島以外の都市の治安はどうなのでしょうか?

留学先として人気な都市の治安についても解説していきます。

マニラ

マニラはフィリピンの首都であり、国際空港へのアクセスが良い都市です。ショッピングモールやレストランが充実しており、観光客も多くいます。

マニラは観光客が集まることから、ほかの都市に比べると犯罪率が高いとされています。そのため、夜間に外出したり、スラム街に行ったりすることは避けましょう。

バギオ

バギオは標高1500メートルに位置し、涼しい気候が魅力であり、スパルタ式の語学学校が多いエリアです。

マニラやセブに比べると治安が良く、安心して留学生活を送ることができます。大学や教育機関が多く集まる学園都市としての側面も持ち、街全体が落ち着いた雰囲気です。

クラーク

クラークも比較的治安が良いことで知られています。経済特区として開発が進められており、24時間体制の警備システムが整備されています。経済特区内は警備が厳重で、観光客や留学生も安心して過ごせる環境です。

昔米軍基地があった場所であり、アメリカ文化に触れることもできます。

イロイロ

イロイロはビサヤ地方西部の都市で、自然豊かな環境と歴史的な建造物が魅力的な街です。比較的小規模な都市であり、のんびりとした雰囲気が特徴です。

観光客も少なく、地域社会のつながりが強いことから、セブやマニラと比べると治安は比較的良好です。ただし、夜間の一人歩きは避けるなど、基本的な注意は必要です。

ダバオ

ダバオはミンダナオ島最大の都市で、厳格な治安政策で知られています。元大統領のドゥテルテ氏が市長時代から、治安維持に力を入れてきた都市です。

 路上喫煙や深夜の飲酒制限など、厳しい規則があり、フィリピンの主要都市の中でも特に治安が良いとされています。実際、強盗や窃盗などの犯罪発生率は、マニラやセブに比べてかなり低いです。

ただし、ミンダナオ島に位置することから、テロの脅威には注意が必要です。

フィリピン・セブ島留学でよくある9つのトラブル事例

ただし、残念ながらトラブルはゼロではありません。よくあるトラブル事例を9つ紹介します。

1.スリ

フィリピンでもっとも多い軽犯罪がスリです。

セブ島に多くいるストリートチルドレンが話しかけてきて、油断していると財布などの貴重品が盗まれています。

スリに気づいて無理に取り返そうとすると、スリ以上に危険な目に合う可能性もあるので、諦めるのが賢明です。

2.置き引き

カフェやレストランに私物を置いたまま席を離れると、置き引きに遭う可能性が高いです。

また、貴重品をテーブルに置きっぱなしにするのも危険なので、盗まれたくない貴重品は常に身に付けておきましょう。

3.睡眠薬強盗

睡眠薬強盗も多発しているトラブルです。

見知らぬ人から「今度家族が日本に留学に行くから、日本について教えてほしい」や「日本が好きだから、話を聞かせて」などと話しかけられ、一緒に飲みに行こうと誘いを受けます。

そして、相手が出してくれた飲み物を飲むと意識を失い、現金やカードなどの貴重品が盗まれることがあるのです

知らない人からもらった飲食物には手を付けないことが肝心です。

4.トランプ詐欺

トランプ詐欺は、睡眠薬強盗と似た手口です。

いきなり見知らぬ人がフレンドリーに話しかけてきて、家に招待されます。そして、トランプを使ったギャンブルに誘われ、「これから別の人も来るから、一緒に組んで相手からお金を取ろう、絶対勝てるから」などと言われます。

しかし、最終的には勝負に負けてしまい、大金の支払いを命じられるというものです。

これは、彼らがグルで行う詐欺の一種です。このようなトラブルがあることも覚えていきましょう。

5.ぼったくりタクシー

フィリピンのタクシーはメーターを使用せず、交渉で不当な金額を提示してくることがあります。

「メーターが壊れている」などと嘘をつく場合もあるため、メーターを使用する別のタクシーを利用することをおすすめします。

まれに乗車後にメーターを動かしてと伝えても、動かしてくれない場合があるので、その時はすぐに「降ろして」と伝えましょう。

6.ひったくり

バイクの2人乗りによるひったくり被害が多発しています。人通りの少ない道路で、スマートフォンやバッグが狙われます

被害に遭わないためにも、路上では貴重品は見えない位置に保管し、夜間の一人歩きは避けるようにしましょう。ひったくりに遭った場合も、抵抗せずに身の安全を最優先にすることが重要です。

7.美人局(つつもたせ)

美人局とは、若い女性から突然声をかけられ、低額でホテルに誘われる手口の犯罪です。その後、警察官や暴力団を装った仲間が現れ、「未成年との性的関係は重罪だ」などと脅して高額な示談金が要求されます

特に歓楽街で多発しており、被害者の多くは観光客や留学生です。一度被害に遭うと示談金の要求が執拗になるため、見知らぬ人からの誘いには決して応じないようにしましょう。

8.物乞い

特にストリートチルドレンによる集団での物乞いに注意が必要です。子供たちに取り囲まれ、気を取られている隙に金品を盗まれるケースが多発しています

中には意図的に物を投げつけて注意を逸らす手口もあります。強引な物乞いには毅然とした態度で断り、その場を立ち去りましょう。

9.拳銃などによる恐喝

深夜や人通りの少ない場所で、拳銃やナイフで脅されATMでの現金引き出しを強要されるケースがあります

観光客や外国人を狙った犯罪で、クレジットカードのキャッシングも要求されることがあります。夜間の一人歩きを避け、必要以上の現金は持ち歩かないようにしましょう。

フィリピン・セブ島留学でトラブルを避けるための対策

フィリピン・セブ島留学でのトラブルを避けるための対策は、大きく分けて6つです。

  1. 定期的に現地の情報収集を行う
  2. かばんは常に前で持つ
  3. 夜は1人で出歩かない
  4. 高価なものを身に付けたり、露出度の高い服を着たりしない
  5. 荷物から目を離さない
  6. 現金は分散して持ち歩く
  7. Grabなど正規配車アプリを利用する
  8. 人からもらった飲食物に手を付けない
  9. 見知らぬ人には絶対についていかない
  10. 行き先を誰かに共有する
  11. トラブル時の連絡先を事前に把握しておく

それぞれ詳しく説明していきます。

1.定期的に現地の情報収集を行う

フィリピンの治安状況は地域や時期によって変化するため、常に最新の情報を収集することが重要です。在フィリピン日本国大使館のウェブサイトや、現地の新聞、学校からの情報など、複数の情報源をチェックしましょう。

犯罪が多発しているエリアや、新たな犯罪手口についての情報は、しっかりと把握しておく必要があります。また、学校の先生や現地の友人からも情報を得るようにし、危険な場所や時間帯を避けて行動することで、トラブルを未然に防ぐことができます。

2.かばんは常に前で持つ

「かばんは常に前で持つ」は基本中の基本です。フィリピンだけではなく、海外に行く際は、必ずかばんを前で持つようにします。

ショルダーバッグやリュック、トートバッグを後ろで持っていると、知らぬ間にかばんを開けられて物が盗まれることも。ポケットに貴重品を入れるのも、避けるのが無難です。

人混みだと、かばんやポケットに触れられても気づきにくいため、とくに注意するようにしましょう。

3.夜は1人で出歩かない

フィリピン留学中は、夜にレストランに行くこともあると思います。とはいえ、夜に1人で出歩くことは避けましょう

繁華街であれば人が多いので大きな心配はありませんが、セブ島はいたる所にスラム街や街灯のない暗い通りがあります観光客のみならず現地人であっても、そのような通りに誤って入ってしまうと、スリや脅迫に遭う可能性が高いです。

やむを得ず夜道を1人で歩く場合は、歩き慣れている道を歩き、基本的にタクシーを使うようにしましょう。

4.目を付けられる格好をしない

フィリピン人からすると、日本人はお金持ちのイメージが強いです。

あからさまに高価なものを身に付けたり、派手で露出度の高い服装をしていると、お金を持っていると思われ、金銭を目的としたトラブル(スリや強盗)に遭いやすくなります。

リゾート地なのでおしゃれをしたくなる方も多いですが、あえて質素な格好をするように心がけましょう。

見た目はもちろんですが、実際に大金を持ち歩くのも控えてください。万が一、トラブルに遭った際に被害が大きくなってしまいます。

5.荷物から目を離さない

カフェやレストランに入った時は、決して自身の荷物から目を離さないでください。そして席を離れる際は、貴重品を必ず身に付けておきましょう。

すきを狙って盗難を試む人もいます。また、友人がいるからといって、テーブルにスマートフォンなどを置きっぱなしにすると、気づかない間に盗まれていることもあります。

盗まれたくないものは常に目を離さず、身に付けておくようにしましょう。

6.現金は分散して持ち歩く

一つの財布やバッグに全ての現金を入れておくのは危険です。その日使う分の現金だけを財布に入れ、残りは別の場所に分散して持ち歩きましょう。

また、大金は学校のロッカーや部屋の金庫に保管するのが賢明です。万が一の盗難被害時でも、被害を最小限に抑えることができます。

7.Grabなど正規配車アプリを利用する

セブ島での移動手段として、流しのタクシーは極力避け、Grabなどの正規配車アプリを利用しましょう。配車アプリは事前に料金が確定し、ドライバーの情報も記録されているため、ぼったくりや犯罪に巻き込まれるリスクが大幅に減ります。

また、万が一のトラブル時も、アプリに移動履歴が残っているため、追跡調査が可能です。夜間の移動時は必ずGrabを使用し、アプリ上で表示される車両ナンバーと実際の車両が一致することを確認してから乗車するようにしましょう。

8.人からもらった飲食物に手を付けない

見知らぬ人からもらった飲食物を安易に飲み食いするのは厳禁です。睡眠薬を入れられている可能性があるかもしれません。

また、声をかけられてその場で仲良くなったからといって、すぐに信用しないようにしましょう。人気のない場所や家に連れていかれて、危険な目に遭う可能性が高いです。

人を信じることは大事ですが、安易に信じすぎると騙されます。海外に行く時は、疑う心を持つようにしましょう。

9.見知らぬ人には絶対についていかない

日本語が話せる人や同じ日本人だからといって、安易に信用してはいけません。「日本のことを教えてほしい」「家に招待したい」といった親しげな誘いには要注意です。

トランプ詐欺や睡眠薬強盗の被害に遭う可能性が高いため、どんなに友好的な態度でも、見知らぬ人の誘いには必ず断るようにしましょう。

10.行き先を誰かに共有する

外出する際は、必ず学校の先生や友人に行き先と予定を伝えておきましょう。予定が変更になった場合もすぐに連絡を入れ、帰宅時も無事に戻ったことを報告します。

スマートフォンの位置情報共有機能を活用するのも有効です。誰かが自分の居場所を把握していることで、万が一の際の早期発見にも繋がります。

11.トラブル時の連絡先を事前に把握しておく

緊急時にすぐ対応できるよう、重要な連絡先は常に携帯しておきましょう。在セブ日本国総領事館、現地警察、学校の緊急連絡先、保険会社の窓口、信頼できる現地の知人の連絡先などを記録し、スマートフォンとメモの両方に保管しておくことが大切です。

トラブル発生時の具体的な対応手順も確認しておきましょう。

フィリピン・セブ島で治安の悪いエリアランキングTOP3

フィリピン・セブ島に留学する際に気をつけたい、治安の悪いエリアランキングTOP3を紹介します。

  • 1位:コロンストリート
  • 2位:カルボンマーケット
  • 3位:マンゴースクエア

1位:コロンストリート

コロンストリートは、ダウンタウン地区にあるセブで最も古いストリートです。

商店やショッピングモール、露店がたくさんあり、セブ島でもっとも物価が安いといわれているので、現地の人たちがたくさん訪れます。

人が多い分、盗難やスリが多発しているので、注意が必要です。昼間であっても貴重品は必ずかばんの中にしまい、他人に見られないようにしましょう。

とくに会計時は、現金をたくさん持っているところを見られると、スリのターゲットになりやすいです。

また、夜になるとストリートチルドレンや麻薬中毒者などが多くなり、人通りは少なくなります。夕方には買い物を終わらせて、滞在先に戻りましょう。

2位:カルボンマーケット

カルボンマーケットは、コロンストリートの隣にあり、食料や衣類が激安で販売されています。

コロンストリートと同じように、人がたくさん訪れる場所です。

夜になると街灯もなく薄暗くなるので、夜に1人で訪れるのは絶対に避けましょう。

3位:マンゴースクエア

マンゴースクエアは、ナイトクラブやバーなどが集まる歓楽街です。お酒を飲んでいる人が多いので、トラブルが起こりやすいとされています。

バーで仲良くなった人に、スマートフォンや財布を知らぬ間に盗まれていたなんてことも起こり得ます。また、深夜になるとフィリピン人の娼婦が多く集まり、観光客や留学生がターゲットになりやすいです。

お酒を楽しむのも海外での醍醐味ですが、飲み過ぎてトラブルに遭遇しないように気をつけましょう。

フィリピン・セブ島の治安を理解した上で留学しよう

この記事では、フィリピン・セブ島の治安について解説してきました。

海外にいるということを常に意識して行動していれば、トラブルに巻き込まれる可能性は低くなります。また、危険といわれるエリア近づかないことも大切です。

セブ島留学エージェントである「CEBRIDGE」では、セブ島の治安などのご相談なども承っています。留学を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

1992年大阪生まれ。24歳でセブ島留学を経験後、オーストラリアでワーキングホリデー、現地セブにてエージェント会社、語学学校職員と海外での就労経験を3年積む。
帰国後、2018年に株式会社CEBRIDGEを設立。フィリピン留学エージェント「セブリッジ」の運営者。
累計3,000名以上のフィリピン留学相談実績。観光省共催で留学フェア実施。

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