みなさん、昨今海外へ出稼ぎをする日本人が増えていることをご存知ですか?
近年の円安や物価の上昇・日本の賃金の停滞などを背景に、日本を出て海外でお金を稼ぐ通称「出稼ぎ日本人」が急増しています。
- 日本でいつまで働いても給料が上がらない
- 円安で相対的に賃金が下落している
- 日本にいても将来に不安しかない
こういった不安を背景に、日本の将来に失望した若者が、海外へ活躍の場を求めて向かっているのです。
海外へ出稼ぎをしている日本人は、大学生や20代など比較的若い人が多く、人気の出稼ぎ先はオーストラリアです。
そこで本記事では、話題の「出稼ぎ日本人」の実態と、おすすめの出稼ぎ先であるオーストラリアについてご紹介します。
海外への出稼ぎは、日本よりも稼げるチャンスがある一方で注意点もあります。
「近い将来海外で働きたいと考えている方」「海外留学に向けて英語を勉強している方」はぜひ最後までご覧ください。
出稼ぎ日本人とは?
「出稼ぎ日本人」とは、日本国外で働くことで高収入を得る日本人のことです。
彼らは日本での生活費や収入の問題、または個人的な好奇心や経験を求めて海外へチャレンジします。
円安や物価の影響もあり、日本で働くよりも多くの収入を得られるチャンスがあります。また、金銭面以外でも語学力が磨けたり海外の異なる文化圏での生活ができるといったメリットもあります。
日本とオーストラリアの賃金を比較
日本人の出稼ぎ先として人気の高いオーストラリアですが、その理由の1つとして最低賃金の違いがあります。
日本の最低賃金は961円(参照:厚生労働省地域別最低賃金の全国一覧)
月給にすると(1日8時間、月21日労働)
- オーストラリア:336,000円
- 日本:161,448円
最低賃金で比較してみても、こんなにも大きな差があるのです。
ワーキングホリデーとは
海外で出稼ぎをする場合、ワーキングホリデー制度(通称:ワーホリ)を活用することが主流です。
ワーキングホリデー・プログラムは、18歳以上30歳未満の方を対象とした、自由度の高い海外留学の機会です。
このプログラムは、日本とその関連国との異文化交流と相互理解を深めるために開発されました。
相手国によって規定は異なりますが、英語学習、就労、アルバイトなど、さまざまな可能性があります。
海外経験者、初心者を問わず参加できるプログラムですので、現地に滞在しながらアルバイトができることが最大の魅力です。
このプログラムでは、海外に長期滞在するための経済的な余裕を持ちながら、さまざまなことにチャレンジしていくことができます。
オーストラリアで出稼ぎをする際の注意点
ワーキングホリデーを活用したオーストラリアの出稼ぎは人気を集めていますが、同時に注意点もあります。
昨今こうした出稼ぎが注目を集めていることから、今後さらに出稼ぎをする人が増えると予想されます。
こうした状況下では、必然的に競争相手も増えてくるため、仕事を獲得することが難しくなります。
仕事を獲得するためには、「語学力」「情報収集力」「職務経歴」など様々な能力やステータスが求められます。
人気があるからといって必ずしもすべての人が成功するとは限らないため、出稼ぎに挑戦したいと思った人も一度冷静に自分の状況や能力を整理しましょう。
日本人スキルの海外での可能性
海外でのワーホリや仕事を通じて感じることは、日本人スペックは非常に強いということです。
海外では、日本と比べて時間の流れがゆっくりと感じることがあるかもしれません。日本では電車が1分単位で正確に来るように時間に正確な文化がありますが、世界規模で見るとそうではありません。
海外に行くと、時間や約束にルーズなケースが多く、日本で当たり前とされていることが凄いことであると評価されることも多々あります。
一例をあげると、アメリカで寿司職人として働く田中康博さんは、日本時代は300万円だった年収が海外へ来てから8,000万円までアップしました。
これほどの年収アップは極端な例ですが、この事例から学び活かすことはできます。
寿司職人のスキルは日本国内では年収300万円の価値でしたが、海外だとその金銭的価値が何倍にも跳ね上がります。
国内ではそこまで希少ではない能力も、その能力が希少とされる地域へ行くと、より高い対価でサービスを提供することが可能となるのです。
自分の現時点の能力にそれほど自信がない場合でも、その能力が希少とされる場所を見つけることで道が開けるかもしれません。
オーストラリア出稼ぎの実体験
本ブログを運営しているセブリッジの代表山岡は、オーストラリアで7ヶ月間のワーキングホリデーの経験がありました。
以下の記事では当時のワーホリの経験をまとめているので、実際の体験談に興味のある方はぜひご覧ください。
ワーホリに挑戦した時の英語レベル(フィリピン留学2ヶ月の成果)
- 自ら英語環境に飛び込む自信少しあり
- フィリピン人講師の会話の60%は理解できる
- 短い途切れ途切れの文章で日記や小論文が書けるように
- 英語への恐怖心が薄れ、英語学習が楽しく感じている
フィリピンセブ島留学が2ヶ月間終わった後、オーストラリアのシドニーでワーホリに挑戦。
到着時に現地オーストラリア人の英語を聞いたときは
「え?それって英語?」ってくらい何も聞き取れなかったです。
英語が話せないながらもローカルレストランで働いていた時、2歳ぐらいの子供に僕の英語を真似されバカにされる事も。子供の母親は「こらっそんなこと言ったらダメ!」みたいなやり取りをただ呆然と聞くだけしかできませんでした。
日本人経営のレストランよりも、ローカルジョブという日本人が少ない職場の方が給料が良い。
結果的にお金がたまる。
給料の違い
- 日本人経営レストラン:最低時給21.38AU$
- ファーム(農業):時給23AU$~
- ローカルジョブ:23AU$~+祝日は時給2倍
※キャッシュジョブ:11AU$~18AU$
キャッシュジョブとは
法律を守らない雇用主で働く職場です。最低賃金を守らず違法な安い賃金で雇用者を働かせる人もいます。記録が残らないように、現金を手渡しで払うので「キャッシュジョブ」と呼ばれます。特に、アジア人(日本・韓国)が経営する飲食店でその傾向が目立ちます。
私の経験では、英語力が低い日本人の6割以上はキャッシュジョブで働いていました。
主な仕事内容は、日本食レストランでの皿洗い、キッチン、ホール、旅行会社でツアー案内業務などです。
英語を使う環境ではなく、ほぼ日本語で完結する仕事内容がメインです。
知り合い(TOEIC800点所持)はカジノで職を見つけ、時給で25AU$以上+祝日は2倍の時給50AU$でした。
実際に私が7ヶ月間のワーホリで稼いだ金額と職種
7ヶ月間で稼いだ金額は128万円です。
働いていた職種
- キャッシュジョブ(時給12AU$)
- 日本人系レストラン(時給21AU$)
- ローカルジョブ(時給22AU$)
働き始めは、面接を受ける英語力がなかったので泣く泣くキャッシュジョブを選びました。
ここでも英語力がもっとあれば、早い段階でローカルジョブで働くことができ、もっと稼げていたのではないかと後悔が残ります。
あなたには、同じような後悔をして欲しくないです!
出稼ぎの帰国後のメリット
ここまでは出稼ぎをすることによるメリットを解説しましたが、出稼ぎをして日本へ帰国した後にもメリットが存在します。
- 海外での職務経験
- 海外での生活経験
- 出稼ぎをしたという挑戦心
これらの経験は、日本に戻ってきた時に圧倒的な個性となります。
挑戦心を持って実際に海外で仕事をしたという経験は、グローバル企業に関わらず企業から見ると魅力的です。
「将来的には日本に戻りたい!」と志している方も、一時期の経験として出稼ぎをすることは1つの選択肢になるかもしれません。
まとめ
この記事では、話題になっている出稼ぎ日本人の実態と、出稼ぎをする際の注意点についてご紹介しました。
「海外で働くことに興味がある」「学生のうちに留学やワーホリを経験しておきたい!」という方の参考になれば幸いです。
せっかくの人生、日本に留まらず世界に視野を向けて働く場所を考えてみてください!