「語学留学をしたいけど、まとまった費用がかかるためチャレンジできない…」といった悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
語学留学をするためには数十万円〜数百万円の資金が必要になるため、気軽に挑戦できるものではありません。ですが、語学留学には奨学金制度が設けられています。
そこで本記事では、語学留学で活用できる奨学金の種類と、メリット・デメリットやおすすめの奨学金をご紹介します。
「留学に興味があるけれど資金面がネック」という人はぜひ最後までご覧ください。
語学留学奨学金の基礎知識
まずはじめに、語学留学で使える奨学金の基礎知識をご紹介します。
語学留学の奨学金とは?
語学留学奨学金とは、語学留学の費用を支援する奨学金制度のことです。
語学留学は、海外で英語やその他の外国語を学ぶための留学です。語学力向上や海外の文化や習慣を体験したいなどの目的で、多くの人が語学留学を検討しています。
しかし、語学留学は費用がかかることから、奨学金制度を利用したいと考える人も多いでしょう。
語学留学の奨学金の種類
語学留学を対象とした奨学金制度は、大きく分けて「給付型」と「貸与型」の2種類があります。
給付型
給付型とは返済の必要がなく、一定条件をクリアすることで受け取れる奨学金です。また、給付型では返済の義務がないというメリットはあるものの、審査が厳しく、誰でも審査を通過できるものではありません。
この制度を活用するためには、
- 世帯の経済状況
- 留学希望者の成績
- 学習意欲
などが審査され、審査を通過した場合では入学金や授業料が免除または減額されるというメリットがあります。
さらに、世帯が一定の経済基準を満たしていれば、渡航支援も受けられるのです。なお、給付金の金額については都市ごとに異なりますので、審査を申請する際にはあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
貸与型
貸与型の奨学金は給付型とは異なり、ローン型で返済義務が生じる奨学金です。給付型に比べて奨学金をもらえるハードルが低く、奨学金の金額も多くなるというメリットがあります。
また、貸与型には、第一種奨学金と第二種奨学金があり、第一種では海外協定派遣対象もしくは海外大学学位取得型対象となっています。
一方の第二種では、学士号、修士号、博士号といった学位の取得や、短期留学を希望する人が対象という違いがあるのです。なお、第二種の場合では、海外の大学進学前に申し込める予約採用と、すでに海外の大学に進学した人が申し込める在学採用があります。
語学留学で奨学金を利用するメリット
続いて、語学留学で奨学金を利用するメリットをご紹介します。
1. 語学留学の費用を抑えられる
語学留学の費用は、留学先や留学期間によって大きく異なります。たとえば、アメリカやオーストラリアなどの英語圏への留学では、1年間の費用が100万円以上かかる場合もあります。そこで、奨学金を利用することで、これらの費用を大きく抑えられます。
給付型奨学金を利用することで、語学留学の費用を全額賄うことができます。貸与型奨学金を利用する場合でも、返済額は月々数万円程度で、アルバイトや就職後でも返済が可能です。
2. 語学留学を実現する可能性が高まる
語学留学は、費用がかかることから、経済的な理由で留学を断念する人も少なくありません。ですが、奨学金を利用することで、経済的な理由で留学を断念するリスクを減らすことができます。
奨学金制度によっては、学業成績や志望動機などを審査し、語学留学に適した人を対象としています。
3. 語学留学に集中できる
奨学金を利用することで、アルバイトや家事などの収入源に頼る必要がなくなるため、語学留学に集中できるようになります。語学留学では、語学力向上のために、以下に英語の学習時間を確保するかが大切です。
奨学金を利用することで、語学留学に集中することができ、語学力向上につながります。
語学留学で奨学金を利用するデメリット
奨学金に頼ることで多くのメリットがある一方で、気をつけるべきデメリットや注意点も存在します。
返済義務がある
貸与型奨学金を利用する場合、返済義務が発生します。返済額は、奨学金制度や借入金額によって異なりますが、月々数万円程度の返済が求められるケースが一般的です。
返済が滞ると、信用情報に傷が付く可能性があるため、返済計画を事前に立てておくことが大切です。
条件を満たす必要がある
奨学金制度によっては、学業成績や経済状況など、一定の条件を満たす必要があります。条件を満たすことができない場合、奨学金の利用が認められない可能性があります。
奨学金制度の条件を事前によく確認しておきましょう。
審査に通らない可能性がある
3つ目は希望する奨学金の審査に通らない可能性があることです。奨学金は、応募者の学業成績や志望動機など、さまざまな観点から審査されます。また、基本的に奨学金には人数の枠が設けられているため、他の志願者との競争に勝つ必要があります。
審査に通らない可能性もあるため、奨学金を利用したい場合は、応募要件を事前に確認し、審査に通過するための準備をしておきましょう。
語学留学に活用できる奨学金5選
語学留学をする際には奨学金制度を利用できることがわかりましたが、問題はどこで申し込むのか、給付型と貸与型のどちらを選べばよいのかという点なのではないでしょうか。
それでは早速、語学留学に活用できる奨学金5選を紹介します。
1. トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム
給付型の奨学金で、文部科学省所管となっているため、信頼性が高い団体だといえるでしょう。
また、コースは以下の3種類に分類されており、現在学生の方はもちろんのこと、社会人の方も申し込めるという特徴があります。
- 日本代表プログラム大学生等コース
- 日本代表プログラム高校生コース
- 日本代表プログラム地域人材コース
トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムでは、単位取得目的だけでなく、インターシップやボランティア目的の方も申し込みの対象となります。ただし、英語習得のみを目的とした語学留学は申込対象外となっていますので、この点には注意を払う必要があるでしょう。
2. iae留学奨学金
給付型の奨学金で、提出書類不要という給付型奨学金としては珍しいシステムとなっています。また、申込み対象は学生のみとなっていますが、すでに海外の学校への申し込みが完了している方は対象外となります。
iae留学奨学金では長期及び短期の留学に対応しており、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アイルランド、マルタへの留学に対応しています。さらに、無料サポート付きですので、初めて留学する方も不安なく申し込めるでしょう。
3. 教育一般貸付(日本政策金融公庫)
貸与型の奨学金で、国が運営をしていることから、信頼性は高いと判断できます。また、上限は350万円まで借りることができ、固定金利は年1.95%となっていますので、留学後の返済で四苦八苦する可能性も低いでしょう。
なお、教育一般貸付では、家庭の状況によって貸付金額や金利が異なりますので、詳細については問い合わせで確認しておくことをおすすめします。
4. 日本学生支援機構(JASSO)
給付型と貸与型に対応しており、予約採用と在学採用のいずれにも対応している文部科学省所管の団体です。また、第一種奨学金と第二種奨学金にも対応していますので、語学留学の目的がはっきりしている方に特におすすめできるでしょう。
なお、第二種奨学金は、外務省「海外安全ホームページ」内の「国・地域別海外安全レベル」における「危険レベル」もしくは「感染症危険レベル」が渡航中止勧告(レベル3以上)となっている地域の場合では、対象外となります。
さらに、第二種奨学金の場合では、留学先の学校が限定されますので、この点についてはあらかじめ確認した上で申し込みを検討する必要があるでしょう。
5. 地方自治体、民間団体の奨学金
地方自治体、民間団体の奨学金とは、都道府県や自治体の教育委員会などが設置する奨学金制度や、地方公共団体や民間育英団体の奨学金です。
この奨学金では大学推薦や一般公募で申し込めますが、それぞれの募集のタイミングが異なる場合がありますので、随時新着チェックをして、募集が行われているかどうかを確認しておくことが大切でしょう。
まとめ
本記事では、語学留学で活用できる奨学金の種類と、メリット・デメリットやおすすめの奨学金をご紹介しました。
語学留学には複数の種類が存在しますので、まずは自身の目的を明確にしてから種類を選ぶ必要があります。奨学金には給付型と貸与型の2つの形態があり、貸与型の場合、留学後に返済が開始されます。このため、事前に毎月の返済額をシミュレーションし、利用を検討することが重要です。
また、語学留学の奨学金には、団体によって募集時期が限定されていることもあるため、気になる団体を見つけた際は、留学の新着情報を随時確認し、申し込みの際に漏れがないよう注意しましょう。
必要に応じて奨学金を活用し、充実した語学留学にチャレンジしてみてください。