「就活せずに留学するとは逃げ」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、必ずしも留学=逃げとはなるわけではありません。この記事では、就活せずに海外留学することが逃げと言われる理由を解説するとともに、留学のメリットや注意点を紹介します。就活せずに留学するかどうか迷っている方はぜひ参考にしてください。
就活せずに留学することは逃げなのか?
就活せずに留学すると「就活から逃げている」と言う人がいます。しかし、就活せずに留学することは逃げではありません。逃げかどうかは他人(第三者)が決めることではなく、自分で判断します。
留学の目的があり、自分にとってプラスになる(なった)留学であれば、逃げではないのです。事実、大学を休学して留学し、希望の就職先に内定できたという人も一定数います。
家族・友人に言われたからではなく、自分がどうしたいのか、はっきりさせることが大切です。就活せずに留学するのであれば、今一度、留学の目的や理由を見直してみましょう。
就活せずに海外留学することが逃げと言われる理由
なぜ、就活せずに海外留学することが逃げと言われるのでしょうか。理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 就職活動をしなくてよいから
- 目的がなく留学するから
- 英語勉強のためだけに留学するから
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 就職活動をしなくてよいから
就活せずに海外留学することが逃げと言われる理由は、「就職活動しなくてよいから」です。在学中に留学する場合、就活の時期と重なってしまうことがあります。同学年の学生と同じタイミングでは就活せず、時期をずらす人も多いでしょう。
そのため、留学は逃げと言う人は「就活が上手くいくか不安で逃げたいだけだ」と思っているようです。
2. 目的がなく留学するから
目的がなく留学する場合も逃げと捉えられる可能性があります。留学の目的としては以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 英語力を向上させるため
- TOEICのスコアアップを図るため
- 多様性が学ぶため
- 外資系の企業に就職するため
留学する目的は人によって様々です。しかし、目的のないまま留学してしまうと、なんの成果も得られないまま留学を終えてしまいかねません。就職面接においても留学での成果をアピールできず、かえって就職活動が難航してしまうこともあるでしょう。
そのため「明確な目的がない留学なら、キャリアや将来を考えていない遊び目的の留学だろ」という意見を持つ人もいるかもしれません。
3. 英語勉強のためだけに留学するから
英語勉強のためだけに留学する場合も、逃げと受け取られることもあるでしょう。留学ぜずとも英会話に通う方法はあります。加えて最近では、アプリやオンライン英会話など手軽に英語を勉強できるツールも充実しています。
そのため、日本で英語を学べる環境が整っているにもかかわらず、留学を選択する人に対して「英会話スクールで十分だろ」「日本でも英語を学べるのに留学する意味はあるの?」と思う人もいるようです。
もちろん、日本で英語を学ぶことはできますが、現地で英語を学ぶメリットもたくさんあります。英語習得も十分な目的ですが、他にも目的を持っておくといいかもしれません。留学の目的・メリットを改めて洗い出してみましょう。
キャリアアップにつながる留学のメリット3つ
留学には、さまざまなメリットがあります。ここではキャリアアップにつながる留学のメリットを3つ紹介します。
1. TOEICで高得点を目指せる
留学して英語力が向上することで、TOEICで高得点を目指せます。TOEICは就活活動において採用担当者が参考にする指標の一つです。大手企業や外資系の企業などでは、就職の条件として一定のTOEICスコアを条件として挙げているところもあります。
TOEICで高得点を取っておくことで履歴書に書けるため、就活において良いアピールとなるでしょう。
2. ビジネス英語を習得できる
留学では、ビジネス英語を習得できます。将来的に海外の企業で働きたい、外資系企業に就職したいと考えている場合、ビジネス英語の取得は必要不可欠です。海外出張や国外のクライアント対応などビジネス英語を使用するシーンは数多くあります。
渡航先の大学や語学学校によっては、経営やビジネス英語を学べるプログラムもあるためおすすめです。単なる英語力の向上だけでなく、さまざまなビジネスシーンを想定したコミュニケーション能力やマナー、交渉術を身につけられます。
3. 多様な価値観を知れる
多様な価値観を知れるのも留学のメリットです。留学ではさまざまな国の留学生が集まります。コミュニティやイベントを通して多くの価値観に触れることで、自身の視野や価値観が広がります。課題に直面した際も多様な選択肢を模索できるようになるでしょう。
また、社会人として企業で働く際にも価値観・視野が広い人材は重宝されます。広い視野があれば、相手の立場に立って物事を考えることができるためです。就職活動においても他の就活生と差をつけられるポイントといえるでしょう。
就活せずに留学する際の注意点
就活せずに留学する際は以下の点に注意する必要があります。
- 第二新卒の扱いになる場合がある
- 企業からの期待値が上がる
- 留学経験が必ずしも就活に役立つわけではない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 第二新卒の扱いになる場合がある
第二新卒とは、大学を卒業後、一度は就職したが数年以内に退職し、転職活動を行っている求職者のことを指します。大学卒業後に留学する場合、第二新卒の扱いになってしまう場合があります。
企業によっては新卒を優先して採用するため、第二新卒・既卒の内定枠は限られていることがあります。ただし、第二新卒であっても就活で不利になるわけではありません。採用されるためにも留学でのエピソード、そこで得たスキルや経験をしっかりアピールできるしておくことが必要です。
また、最近では3年以内であれば新卒として採用する企業もあるため、企業の応募要項などをしっかり確認しておきましょう。
2. 企業からの期待値が上がる
昨今のグローバル化需要の高まりにより、グローバル人材を求める企業も多いです。そのため、企業からの期待値が上がってしまうことも考えられるでしょう。企業によっては「留学経験者は、英語が話せて当然」と思っている企業も多いです。
せっかく留学したのに勉強を怠っていると、英語力が中途半端のまま帰国することになってしまいます。留学後の就活でアピールできず、「遊びのための留学だったのではないのか」と思われ、採用担当者に悪い印象を与えかねません。
どれだけ英語力が伸びるかどうかは、本人次第です。留学後の就活でアピールするためにも、仕事で使える英語をしっかり身につけましょう。
3. 留学経験が必ずしも就活に役立つわけではない
留学経験が必ずしも就活に役立つわけではないことも、留意しておく必要があります。留学と聞くと、留学後の就職活動で有利に進めそうと思っている方もいるのではないでしょうか。
人によって得た留学経験は異なります。留学によって得た経験や価値観が企業の求める人材・スキルとマッチするとは限りません。思うようにうまく行かず就活が難航してしまう恐れがあります。留学経験を活かすためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 英語力が活かせそうな会社を調べておく
- 留学で得た経験、自分が成長できた点をしっかり説明できるようにしておく
まとめ
就職活動を行わず、留学することは逃げではありません。将来の選択は自分自身で決めていくものであり、留学も選択肢の一つです。留学することで、ビジネス英語を学べる、多様な価値観を知れるといったメリットもあります。ただし注意点もあるため、就活せずに留学するのであれば、目的を持って計画的に取り組むようにしましょう。