温暖な気候が特徴のマルタは、地中海に囲まれた島々から成る国です。観光スポットが多いことから、世界中から多くの観光客が訪れる国としても知られています。
そのため、マルタに移住したいと考える方もいるのではないでしょうか。この記事では、マルタへの移住方法や、マルタ移住のメリット・デメリットについて紹介します。
マルタ共和国の概要
マルタ共和国は、地中海に囲まれた小さな島国で、国土面積は東京23区の約半分ほどとされています。
首都のバレッタは、街全体が世界遺産に登録されており、その美しい景観は世界屈指ともいわれています。美しい海と海の幸を思う存分楽しめるマルタ共和国は、世界中から観光客が訪れる人気の国です。
マルタに移住する方法
マルタは観光だけでなく、留学先としても人気の国です。では、マルタに移住するとしたら、どのような方法があるのでしょうか。
それでは、マルタに移住するための6つの方法をご紹介していきましょう。
1. 学生ビザを取得する
学生ビザは、マルタ国内にある語学学校や大学に通うことを条件としたビザです。学生ビザを取得することで、長期間のマルタ滞在が可能になります。
ただし、このビザではマルタの永住権を取得できるわけではないため、一時的な移住と考えておく必要があります。
【申請に必要な書類】
- 入学許可証
- 滞在計画書
- 財務計画書
- 居住証明書
- 往復航空券
2. 就労ビザを取得する
マルタで労働することを条件とし、就労ビザを取得して移住する方法です。ただし、マルタに移住する日本人は少なく、日本人向けの求人は少ないというのが現状です。
就労ビザ取得での移住は少々ハードルが高いとうことを留意しておく必要があります。
【申請に必要な書類】
- 雇用契約書
- 滞在期間中の経費保証できる証明書
- 住居証明書
- 最終学歴証明書
- 往復航空券
3. デジタルノマドビザを取得する
マルタのデジタルノマドビザは、世界のリモートワーカーを対象に2021年に開始されたビザです。このビザを取得すれば1年間のマルタ滞在が許されます。
デジタルノマドビザは、テレワークをすることを条件として取得できるビザであり、取得条件が定められています。条件をクリアしている方でないと取得できない可能性があります。そういった意味では、取得のハードルが高いビザだといえそうです。
【申請に必要な書類】
- マルタ移住の志望動機、プログラム申請の意図を示す書類
- パスポートの全ページコピー
- 労働契約書、納税証明書
- ビジネスの証拠になる書類
- 学歴や職歴を示す書類
- 銀行口座
- 保険契約書
4. 居住許可ビザを取得する
居住許可ビザとは、シェンゲン領域内において90日を超えた滞在をする場合に必要なビザです。
このビザ取得では、身分証明が必要なほか、住居証明書や滞在期間中の経費保証を確認できる証明書が必要になります。つまり、あらかじめ住居や資金を用意しておく必要があるということです。
【申請に必要な書類】
- 身元保証書
- 住居証明書
- 滞在中の経費を保証する証明書
5. 投資家ビザ
投資家ビザとは、マルタ共和国に投資をすることで取得できるビザです。18歳以上で、なおかつマルタに12カ月居住していることが条件となります。
また、不動産購入や賃貸契約が必要なほか、株式や証券、自動車などに対する5年間の投資も条件となります。
このビザを取得すればマルタ国籍を得られますが、多額の資金がない方には取得が難しい種類だといえるでしょう。
【申請条件】
- 18歳以上でマルタに12カ月居住していること
- 最低5年間、35万ユーロ以上の不動産購入があること
- 最低5年間、年間1万6千ユーロの賃貸契約があること
- 国家開発社会飢饉に貢献すること
- 株式や証券、自動車などに対し、5年間で最低15万ユーロ投資すること
- 健康保険で最低5万ユーロの補償があること
6. 永住ビザ
永住ビザとは、マルタの永住権を得られるビザです。定められた金額での不動産購入や賃貸契約を行うことが取得の条件となります。
また、国外で10万ユーロの取得がある、もしくは50万ユーロ以上の資本を所有していることなどなどの条件があるため、かなりハードルが高いビザだといえるでしょう。
【申請条件】
- 18歳以上であること
- 国外で10万ユーロの取得がある、もしくは50万ユーロ以上の資本を所有していること
- 母国においての犯罪歴がなく、10年以内に6カ月以上のマルタ滞在歴があること
- 申請者、家族ともに県腕、有効な保険証を所有していること
- 初期費用代5万5千ユーロと、寄付金2万4千ユーロを支払うこと
その他、不動産の購入や賃貸契約に関する条件もあります。
マルタ移住のメリット
マルタ移住には以下のメリットがあります。
1. 英語が公用語
マルタの公用語はマルタ語と英語ですので、英語を理解していれば日常生活で困ることはほぼないでしょう。マルタに英語留学をする場合には、ビザを取得して長期滞在し、移住するかどうかについて考えてみるというのもひとつの方法でしょう。
2. 比較的物価が安い
マルタの物価は全般的に安く、食費や交通費、家賃などは日本よりも少し安いレベルだと考えておいて問題はないでしょう。
また、エンタメに関しても日本よりも安い価格に設定されています。よほど贅沢をしない限り、普通に働いていれば経済的に苦労する可能性は低いです。
3. 温暖な気候で過ごしやすい
マルタは1年を通じて温暖であり、日本人にとって過ごしやすい環境と言えるでしょう。
ただし、真夏の日差しはとても強く日照時間も長いため、日焼け対策は必須です。また、地中海性気候とはいえ、冬には夜間の気温が低くなりますので、防寒対策は必要です。
マルタ移住のデメリット
マルタ以上にはデメリットもありますので、移住をお考えなら、デメリットについても知った上で検討を進めることをおすすめします。
1. 光熱費が高い
マルタの物価は全般的に日本よりも安いですが、光熱費に限っては日本よりも高い傾向にあります。夏場は気温は高いものの、エアコンを使いすぎてしまうと、光熱費がかなりかかってしまいます。そのため、節電を心がけた生活を送る必要があるでしょう。
また水道に関しては海水を利用しており、1日の使用量が限られています。
2. 交通事情がよくない
マルタは国土面積に対して車が多いため、道路は慢性的に渋滞が発生しやすい状況です。また、車以外の交通手段にはバスになりますが、マルタのバスは日本のように時刻表通りに到着しないことが多いです。
そのため、日本と同じ感覚で利用しようとすると、それがストレスになる可能性があります。
3. 日本人が少ない
マルタは日本人移住者が少ないため、日本語がほぼ通じません。ある程度英語を話せないと、日常生活が困難になる可能性があるということです。
しかし、これは新しい文化を学ぶ機会でもあり、視野を広げるチャンスでもあります。語学力を上達させ、現地の人々とつながりを持つことで、マルタでの生活をより充実したものにできるでしょう。
まとめ
今回は、マルタへの移住方法や、マルタ移住のメリット・デメリットについてご紹介してきました。マルタに移住する方法にはいくつかの種類がありますが、一時的ではあっても最も簡単に移住したいのなら、学生ビザの取得でしばらく滞在するという方法がおすすめできそうです。
また、マルタ移住にはメリットもありますが、その一方でデメリットもあるため注意が必要です。
中でも注意していただきたいのは、マルタは日本人移住者が少なく、日本語がほぼ通じないという点です。マルタへの移住をお考えなら、ある程度の英語力を身に付けておく必要があるでしょう。